心霊現象

首を左右に振って笑う雛人形

 

私が幼稚園の頃の事です。

 

うちは2人姉妹でしたが、家にあった雛人形は段飾りの立派なものではなく、ガラスケースにちんまりと収まった雛人形セットでした。

 

ひな祭りの頃になるとケースごと居間に飾られ、時期が過ぎると棚の上に置かれる程度のものでした。

 

それでも一応、お雛様、お内裏様、3人官女が揃っており、箪笥や牛車、造花の桜と橘、木でできた菱餅や小さな道具類が並べられていました。

 

糸のような目に、おちょぼ口の人形たち。

 

見ようによっては笑っているようにも見えますが、全体的にはむしろ無表情なものでした。

 

私は雛人形には興味があまりなく、ただミニチュアのようなお飾りだけを愛でていました。

30年経った今でも・・・

ある夜中、私はトイレに起き出しました。

 

トイレは居間を横切った向こうにあります。

 

行く時には雛人形のケースに背を向けていましたが、戻る時にちょうどケースの中身が見えたのでした。

 

薄暗い居間のケースの中で、雛人形が一斉に音もなく首を左右に振って笑っていました。

 

糸のような目はそのままでしたが、おちょぼ口はニンマリと左右に伸び、なんともいえない邪気を発しているようでした。

 

私は転げるように部屋に戻り、布団を被って震えて夜を明かしました。

 

その後は特に怪異もなかったのですが、その時以来、私は酷い人形嫌いになってしまいました。

 

その人形は未だに実家に飾ってあります。

 

雛人形の首が果たして左右に揺れるものかどうか・・・。

 

多分しっかりねじ込まれていて、揺らすことなんか不可能なんだろうとは思うのですが、手に取って確かめる勇気は30年経った今でもありません。

 

(終)

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車中から見えたお遍路の集団

 

今から十数年前、彼女が仕事の帰りだったか、深夜に大阪方面へ車を走らせていた。

 

そうしていたら、とある道端に30人ほどのお遍路さんの集団がいたそうだ。

 

遍路巡りのバス待ちかと思い、そのまま彼女は横を通り過ぎたのだが、ふとバックミラーを見たら、さっきいた人達がいない。

 

彼女は「えっ?!」と思ったが、そのまま車を進めたそうだ。

この集団は怖いものではなく、むしろ・・・

そしてある日、彼女の妹も、同じような集団を同じ現場で見たことがあると話したそうだ。

 

いわく、旦那とドライブ中に遭遇し、妹には見えて、旦那は見えていなかったらしい。

 

見た場所やその集団が一致したことで、彼女は何を思ったのか、明くる日あの現場へ再び向かった。

 

車を止めて、あの集団が立っていた場所をよく見てみると、そこは「断崖絶壁の海岸」だった。

 

さらに、道を挟んだ反対側は山。

 

道が大変狭く、一人ならともかく、あんなに大勢が立てるわけがなかったそうだ。

 

さらには、海側にガードレールのような柵が並んでいたが、一部だけ欠けていたらしい。

 

怖くなった彼女は直ちに車に乗り込み、急いで走らせると、近くのドライブインに寄った。

 

そこの店員と、さり気なくあの目撃談を話してみると、どうやらあの現場は目撃談多発地帯だった。

 

数年前にバスの転落事故で大勢の死者が出たらしく、その後お坊さんが供養したそうだ。

 

しばらくしたある日、彼女は信仰している宗教のお坊さんと話す機会があり、あのお遍路さんの集団の事を話したところ、そういうのを見る人は沢山いるらしい。

 

そして、あの集団は怖いものではなく、むしろ道中の安全を祈る存在だそうだ。

 

彼女はその集団の顔が見えたそうだが、本当に生きている人のような笑みで、確かにお坊さんの言う通り、安全を祈っているようだったらしい。

 

(終)

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宿代が安いのには訳がある

 

静岡県の某温泉地へ行った時の話。

 

法事がてら、彼女を連れて実家に近い静岡県の某温泉地へ行った。

 

ほぼ飛び込みで宿を決め、夕食朝食が付いて2万6千円。

 

飛び込みだとこんなもんかね?と思いながら、部屋へ通してもらったら大きな部屋で驚いた。

 

リビングで12畳、襖で区切った寝室が別に8畳はある。

 

部屋風呂も檜造りで立派。

 

これは安いねぇと、部屋は古めかしいけど何か威厳があるという感じで、早速大浴場でのんびり。

 

夜になって晩飯の部屋食を頼むと、凄く豪華。

 

新鮮な魚介に、何とか牛の鉄板焼き、お酒も何本か付いて、「ここ良いんじゃない?絶対穴場だよ。大成功だね」と2人して宴会。

 

酔っ払ってから部屋風呂で2人でうふふ。

 

襖の奥の寝室に移り、並んだ布団に2人並び、電気を消して深夜テレビを見ていた。

 

そのうちに彼女が寝息を立て始め、俺もまどろみながらテレビを見ていて、いつの間にか寝入っていた。

首を吊る準備を・・・

しばらくした頃、ふっと目が覚めた。

 

多分、真夜中。

 

障子を通した月の薄明かりだけで、辺りはほぼ闇。

 

テレビはスリープにしていたわけでもないのに、いつの間にか消えている。

 

彼女が消したのかな?

 

今何時?と携帯で時間を見ようと、手探りで枕元を探した。

 

すると、何か音がする。

 

「フーッ、フーッ」と荒い息遣いのような音。

 

彼女が変ないびきをしている、なんて思いながら携帯を発見。

 

時間を確認すると、夜中2時少し過ぎ。

 

まだ寝れる、なんて思いながら、画面の明かりで彼女の顔を見ると、彼女は起きていた。

 

携帯の明かりで微かに見える彼女の顔。

 

なんと、目を見開いて歯を剥いて笑っている。

 

さっきの荒い息遣いは、剥いた歯の間から漏れる彼女の息の音だった。

 

え?!と俺はパニックになりながら、彼女に「大丈夫?どうしたの?」と起こそうとすると、彼女は顔をこちらに向けたまま何かを指差した。

 

首だけをゆっくりとそっちへ向けて見ると、いつの間にか襖が開け放ってある。

 

奥のリビングはさらに真っ暗。

 

そして、彼女の指差した先に携帯を向けると、鴨居から首吊りの輪っかを作った浴衣の帯らしきものがぶら下がっていた。

 

え?!何これ?どういうこと?!

 

もう俺は、頭の中で今起こっていることを処理出来ずにパニック。

 

身動きも出来ない。

 

彼女は相変わらず目をギラギラさせて満面の笑み。

 

そして、口だけを動かして小さな声で何か言い出した。

 

「使え、使え、使え、使え・・・」

 

オカルトは好きだけど怖がりな俺は、脳が状況を処理出来ませんとばかりに昏倒。

 

そこから先の記憶は無い。

 

そして、微かに聞こえるテレビの音で目が覚めた。

 

同時に飛び起きた。

 

あれは夢だったのか・・・。

 

襖は閉じてあるし、変な帯もぶら下がっていない。

 

テレビもつけっぱなしだった。

 

やっぱり夢か、良かった、と安堵した。

 

彼女はまだ寝入っている。

 

でも何か、顔がグチャグチャになっている。

 

とありあえず起こそうと彼女を揺すった。

 

すると、ビクっと体を揺らせて起きた彼女。

 

恐れと不信の入り混じったような顔で俺を伺っている。

 

「どうしたの?大丈夫?」と言うと、恐る恐る話し出した。

 

昨日の夜、とても怖くて不思議な夢を見た、と。

 

夜中にふと目が覚めると、俺が布団にいなかった。

 

枕元のランプを点けると、暗い部屋の中で鴨居に帯を掛けていて、まるで首を吊るような準備をしていた、と。

 

彼女は驚いて、「何してるの?」と声をかけたら、振り向いた俺が満面の笑みで「ほら、準備出来たよ。これを使いな」と言ったという。

 

その話を聞いて、飛び上がるほど驚いた。

 

でもあえて、俺の夢の話は彼女へは伝えなかった。

 

2人で同じような夢を見たということが分かると、何らかの呪い的なものを受けたような気がするから。

 

「怖い夢を見たんだね。よしよし。大丈夫」と慰め、「とりあえず朝食を食べに行こうか」と部屋を後にした。

 

が、2人ともあまり朝飯に手を付けないまま、食堂を後にした。

 

部屋に帰る途中にあったレセプションカウンターで、「すみません。僕らが泊まってる部屋って、首吊りとかあった部屋ですか?」と仲居さんの一人に訊いてみた。

 

もちろん言葉を濁されたけれど、チェックアウトの時に何故か宿泊代が6千円引かれて安くなっていた。

 

細かい部分を端折ってしまいましたが、実話です。

 

静岡県の某温泉地にお泊りの際はご注意を。

 

部屋は素敵だし、料理も豪華で美味ですが、無理心中する可能性もございます・・・。

 

(終)

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夜な夜な聞こえる壁を引っ掻く音

 

知人が体験した話です。

 

彼は杉並区にある築40年は経とうかという古い木造アパートに一人暮らしをしていました。

 

最近ではどこもそうでしょうが、隣人とも会話は無く、すれ違い様に会釈する程度の付き合い、という人も多いのではないでしょうか。

 

彼も越してきて半年にもなりますが、隣に住む人の顔も知らなかったそうです。

 

そんなある日、隣人とたまたますれ違った時に、「あんたさぁ、夜中に壁を引っ掻くのを止めてくれない?うるさくて眠れないんだけど」と言われました。

 

彼はサッパリ意味が分からず、「そんなことしませんよ?夜中は寝てますし」と。

 

しかし隣人は、「次にやったら大家に言うからね」と吐き捨て、部屋に戻っていきました。

 

もちろん彼は身に覚えはありません。

 

近所付き合いなんて面倒だな、という程度にしか捉えませんでした。

 

その翌日の夜、仕事から帰宅して疲れ切っていた彼は、すぐに布団に横になって眠りにつきました。

 

深い眠りについていた時、突然壁を「ドン!ドン!」と叩く音が。

 

彼はその音で驚き、目を覚ましました。

 

眠気まなこで彼は、「隣の奴だな・・・なんだってんだよこんな夜中に・・・」と、急に起こされたせいでイラつきました。

 

が、疲れていたので再び眠りにつこうとした時、「カリカリ、カリカリ」と、なにかを引っ掻くような音が聞こえるのです。

 

ネズミかな?と月明かりしか差さない薄暗い部屋を見渡すと、隣人に叩かれた壁側に、5歳くらいの小さな男の子が壁を向いて座っていたのです。

 

そして男の子は爪で土塗りの壁を「カリカリ、カリカリ」と。

 

彼は凍りつきました。

 

隣人の言っていたことは本当だったのです。

 

10分ぐらい経った頃でしょうか、彼はしばらく布団の中からその男の子の様子を見ていましたが、意を決して男の子に訊きました。

 

「ぼく、なにやってるの?」

 

すると男の子はこちらを振り返り、「この中にお母さんがいるの」と言った後、再び壁をカリカリと引っ掻き始めました。

 

その後、すぐに彼が引っ越したのは言うまでもありません。

 

(終)

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長い間、誰も帰って来ない家 2/2

前回までの話はこちら

拓也のイタズラだろうと思って、「おーい拓也、やめろよー。先生に言っちゃうよ」と、ドアの外に向かって叫びました。

 

が、拓也の声は聞こえないし、人の気配もしません。

 

ドアは曇りガラスのようになっていたので、人が前に居ればシルエットで分かります。

 

だんだん本気で怖くなり、半泣きになりながらドアを叩き、外に居るはずの拓也に助けを求めました。

 

しかし、どんなに叫んでも気付いてはくれませんでした。

 

「ここにいれば誰かが助けてくれるだろう」

 

そう考えて、僕と哲夫は救助を待つことにしました。

 

体育座りをして浴槽に寄りかかりながら、ドアの方を向いて待ちました。

 

10分くらいした頃、哲夫が泣き出してしまいました。

 

「助からない」とか、「死んでしまう」とか、「拓也はもう生きていない」とか、ネガティブなことをずっと言っていました。

 

すると、後ろの浴槽から音がしました。

 

体中から変な汗が噴き出た感じがします。

 

怖すぎて後ろを見ることが出来ませんでした。

 

また音がします。

 

濡れた布と布をこすったような、「ぬちゃ・・・ずりゅ・・・」という感じの音です。

 

思い切って後ろを見ると、閉まっていたはずのフタが片方ずれて開いていました。

 

もう何が何だか分からなくなり、もう一度ドアの外に助けを求め叫びましたが、もちろん誰も応えてくれません。

 

音はまだしています。

 

フタが開いているせいか、とても聞こえやすくなっていました。

 

哲夫は俯いたまま、ブツブツと何か言っています。

 

聞き取ることは出来ませんが、それは哲夫の声ではなかったように思います。

 

哲夫の声は、女の子のような可愛らしい声です。

 

しかしその時の声は、低くくぐもったような、そんなような声でした。

 

ドアに背中を付け、浴槽を凝視していました。

 

何かが出てくるような気がしていたからです。

 

こんな所に入って来てしまったことを、心の底から本気で後悔しました。

 

家に帰ったらお母さんと先生に謝ろう、そう考えていました。

 

音はずっと聞こえていたと思います。

 

浴槽を凝視し続けてどのくらい経ったかは分かりませんが、音は鳴り止みません。

 

すると、小さな手、赤ちゃんの手のようなものが、開いたフタの隙間から見えているのに気付きました。

 

僕は思わず嘔吐してしまいました。

 

哲夫は未だに何かブツブツと言っています。

 

「哲夫!おい!逃げようよ!哲夫!」と、肩を掴んで揺さぶりましたが、目は虚ろ、口からは唾液が垂れていました。

 

僕は本気で泣いていました。

 

ふと、ドアの向こうに人の気配がしました。

 

浴槽からはさっきの音とは違い、呻き声のようなのものが聞こえてきました。

 

助けに来てくれたと思い嬉々としてドアの方を見ると、曇りガラスに顔と手を押し付けた女の人がいました。

 

前髪を真ん中から分けた短めの髪の女が、大きな口を開けてこちらを見ていました。

 

顔をべったりと貼り付けているので、どんな表情なのかはっきりと分かりました。

 

口が動き出し、何か言っています。

 

何か言っているのは分かるのですが、その内容は分かりません。

 

僕はその女から目が離せませんでした。

 

女は両手をゆっくり、物凄くゆっくり上げたかと思うと、物凄い力でドアをドン!ドン!と叩き出しました。

 

僕はそこで気を失ってしまったようでした。

 

目が覚めた時、僕は自宅の布団に寝ていました。

 

誰も居ない部屋で一人でした。

 

急にとても怖くなり、部屋を出ると居間には母がいました。

 

母は泣きながら僕を抱きしめて、あの時のことを話してくれました。

 

どうやら僕は、1時間程あの家に居たつもりだったのですが、2日近くも居たようです。

 

拓也は僕と哲夫を置いて先に家へ帰ったそうですが、翌日学校には僕と哲夫が来ておらず、先生から「2人が失踪した」ということを聞かされたそうです。

 

拓也はその日は怖くて先生に言えなかったそうですが、家に帰ってから親にあの日のことを話したそうです。

 

警察が助けに行った時、僕は風呂場で気絶していたという。

 

母の話によると、左のふくらはぎに『とても小さな歯形』があったそうです。

 

そこで僕は母に、「哲夫は?哲夫が変になっちゃって。変なことずっと言っていて・・・」と泣きながら訊きました。

 

すると母は、「哲夫君は今病院にいる。哲夫君に会いたい?」と。

 

僕が会いたいと言うと、「じゃあ、明日会いに行こう。でも、哲夫君を見ても泣いちゃダメよ?大きい声も出しちゃダメ。いい?約束だからね?」と、とても怖い顔をして言いました。

 

翌日、哲夫に会いに行くと、案の定あの時のままで、不気味な言葉をベッドに座ったまま呟いていました。

 

僕はそれ以来、怖くて哲夫には会っていません。

 

なんだかとても申し訳なく、またあの時のことを思い出してしまうからです。

 

拓也とは今も連絡を取っていますが、哲夫の話はタブーみたいな雰囲気があり、話すことが出来ません。

 

(終)

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長い間、誰も帰って来ない家 1/2

 

まだ小さかった頃の事なので、今では確認のしようのない話ですが、自分にとっては洒落にならない怖い体験でした。

 

これは僕が小学校2年生くらいの事なのですが、当時僕の親は共働きで、学校内にある託児所的なところに僕は預けられていました。

 

僕たちはその託児所を「学童」と呼んでいました。

 

普段は、しばらく学童でおやつを食べたり、宿題をやったり遊んだりして、夕方5時になると友達と一緒にそれぞれ家に帰ります。

 

しかしその日は、普段の遊びにも飽き、たまたま友達の少ない日だったので、拓也と哲夫と僕の3人で「学校を抜け出そう」という話になりました。

動物の死骸が腐ったような臭い・・・

抜け出して向かう先は、「キューピーハウス」と僕たちの間で呼ばれていた心霊スポットのような所です。

 

そこは石屋の隣にあり、長い間誰も帰って来ていない家でした。

 

その家にはガレージのような所があり、そのシャッターの部分には恐らく新聞や手紙などを入れるであろうポストがありました。

 

僕たちはそこから中を覗いたりしていたのですが、中は壊れた椅子や人形などが散乱していて、とても怖い雰囲気が漂っていました。

 

時間はお昼3時半。

 

僕たちは隣の石屋のおじいさんに見つからぬよう、こっそりと家の敷地に入り込み、花壇や塀をよじ登り、ベランダから2階へ上がりました。

 

普通なら窓の鍵は締めてあるはずですが、なぜか開いており、すんなりと中へ入ることが出来ました。

 

中はとても荒れていました。

 

もうこの時から拓也は怖がり、「帰ろうよ、先生に怒られるよ」などと言っていましたが、僕と哲夫はもう気分は冒険家で、ぐんぐん奥に進んで行きました。

 

僕たちは2階を全体的にぐるっと見て回りました。

 

部屋は3部屋。

 

一番最初に入った部屋は、どうやら女の人の部屋でした。

 

何となく綺麗で、可愛らしい犬の置物などが置いてありました。

 

次に見た部屋にはベビーベッドが置いてあり、赤ちゃん用の沢山のおもちゃが散乱していました。

 

ぱっと見た感じ、あのキューピーの人形が多かったような気がします。

 

おもちゃはボロボロで、なんだか訳の分からない黒ずんだ液体がこびり付いていました。

 

もう1つの部屋は、何も家具の置かれていない空き部屋でした。

 

そして次に、僕たちは1階に下りました。

 

リビングは洋風な感じの部屋で、立派なソファーが置かれていました。

 

この家には赤ちゃんが居たのでしょう。

 

赤ちゃん用の机や椅子、食器などが床に転がっていました。

 

僕は哲夫と大はしゃぎしていましたが、拓也は哲夫の服にしがみ付いたままでした。

 

書斎やトイレ、キッチン等を一通り見て回りましたが、特に変わったところは見当たらなく、「じゃあ、もうそろそろ学童に戻らないと怒られちゃうから、最後に風呂場を見てから玄関から帰ろう。続きはまた今度にしよう」ということになり、風呂場を見に行くことにしました。

 

脱衣所に入る前に哲夫が、「なにかあった時の為に玄関の鍵を開けておこうぜ」と言い出し、風呂場からすぐ近くの玄関の鍵を開けました。

 

外は暗くなり始めていました。

 

その家には時計が見当たりませんでした。

 

なので、僕たちは全く時間が分かりませんでした。

 

風呂場に入ると、酷く何かが腐ったような臭いがしました。

 

果物や野菜が腐った臭いではなく、動物の死骸が腐ったような臭いでした。

 

鼻が曲がりそうになるくらいの酷い臭いでしたが、怖いものを求めてきた僕と哲夫は、「もっと何か怖いことが起こればいい」、「学校で噂になればいい」、「最悪、誰かが死んでもいい」と考えていました。

 

拓也は、「もう怖いし臭いからここには居たくない」と言い、風呂場の外に居ました。

 

不思議なことに、一歩でも風呂場の外に出てしまえば全くの無臭だと拓也は言いました。

 

風呂桶にはフタがされていました。

 

白いプラスチック製のフタでしょうが、黒く変色しているというより、2階で見たおもちゃのように何かの液体がこびり付いていました。

 

哲夫と2人で開けようと持ち上げてみたのですが、とても重く、ビクともしません。

 

フタは2枚あり、どちらのフタも開きませんでした。

 

指をフタと浴槽の間に入れようとした時、僕の爪の間に何かが入ってきました。

 

「気持ち悪っ!」と指を見てみると、細く短い髪と長い髪の2本が中指の爪の間に入り込んでいました。

 

それを見た僕と哲夫は怖くなり、風呂場から出ることにしました。

 

当時、怖がるのは格好悪いと思っていた僕たちは、「もう飽きたし、全然怖くねぇから帰ろうぜ」と、怖くないフリをしていました。

 

しかし、開けてあった風呂場のドアは、いつの間にか閉まっていました。

 

(続く)長い間、誰も帰って来ない家 2/2

 

 

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立て続けに霊体験をして参ってた小学校4年生の頃の思い出話

この記事の所要時間: 約 2分45秒 今じゃ霊感ゼロの俺だけど、小学校4年生の頃だけ立て続けに霊体験をして参ってた。 林業を営んでた叔父は、仲間が切った大木が顔に直撃して亡くなったんだが俺はその瞬間を前日に夢で見てた。 […]

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