Book Guide

第8回:「破壊的イノヴェイション」を破壊する経営理論〜連載・池田純一書評

「破壊的(ディスラプティヴ)イノヴェイション」という概念を提唱し、イノヴェイション研究の第一線を走ってきた経営学者クレイトン・クリステンセンによる新著『ジョブ理論』。遅ればせながら「デザイン思考」を提唱しているようにも見える本書は、イノヴェイションを生むために役立つ単なるツールを明らかにしているわけではない。「ジョブ理論」は「破壊的イノヴェイション」を破壊=更新する、「生態学的」な新しい経営理論のはじまりでもあるのだ。

第7回:行動経済学は「ラヴストーリー」から生まれた〜連載・池田純一書評

「行動経済学」を生み出し人間の直感は間違うことを明らかにした心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキー。本書は二人のユダヤ人心理学者の協働を一種の「ラヴロマンス」のように描く。著者マイケル・ルイスが二人の交流に見出したのは、邦題のように即物的なストーリーではなく、原題“The Undoing Project”が二人の関係性を示唆するように、生き残りをかけて人間の真理へと踏み込んだ二人の「創造」の物語だったのだ。

第7回:行動経済学は「ラヴストーリー」から生まれた〜連載・池田純一書評

「行動経済学」を生み出し人間の直感は間違うことを明らかにした心理学者、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキー。本書は二人のユダヤ人心理学者の協働を一種の「ラヴロマンス」のように描く。著者マイケル・ルイスが二人の交流に見出したのは、邦題のように即物的なストーリーではなく、原題“The Undoing Project”が二人の関係性を示唆するように、生き残りをかけて人間の真理へと踏み込んだ二人の「創造」の物語だったのだ。

第6回:「イノヴェイション=正義」という時代の終焉〜連載・池田純一書評

MITメディアラボ所長を務める伊藤穰一の哲学をまとめた初の本格的な著作、『9プリンシプルズ』(原題『Whiplash』)。激動の現代を生き抜くために必要な新しい理論が説かれているようでありながら、ブログ調の文体で書かれた本書で主張される9つの原理からはどうにも「アナクロニズム」が漂ってくる。インターネット以降は「地図」より「コンパス」が重要な時代だと言われてきたが、いまや「地図」の方が重要になり始めているのかもしれない。